2021-04-10から1日間の記事一覧

短編小説『ただ静かに眠りたかっただけなのに』

幸子は、一週間前から毎日、夜中に床下から響いてくる騒音で目を覚ましていた。枕から顔を上げると、蛍光塗料で光る時計の針は、決まって四時を指していた。 布団をかぶり、しばらくすると眠っている。だが朝になって目を覚ますと、なんとなく眠り足りないよ…