詩『俺たちは靴を履くことで怪我をしやすくなった』

この地球って星で
この国
いや
たった二人の間でさえ
俺たちは平等か?
形だけの権利と義務が
意志さえをも支配している
何でもかんでも
やりたいつもりになってる
ほんとはほとんど何もやりたくないはずなのに


理不尽さに屈しなければならないとき
傍観してみる
そいつの理不尽なニセの意思を傍観してみる
理不尽の虫は人の意志のないところでは上手く息ができない
はあんこんな虫だったのか
とアンタは顕微鏡を覗いて知ることになる
こんなもんいつでも潰してやれると知ることになる
知恵と
勇気と
希望だ


そのあとは
そいつをほったらかしてどっかに出かければいい
そのまま違う場所でやってくか
戻ってそいつをやっつけるか
どちらを選ぶかはさして問題ではない
ただ選べばいい


ちゃんと
ちゃんと知ることだ
俺たちはオオカミでもなければウサギでもない
文明を得て
文明なしでは生きられなくなった平和を愛しているらしいホモサピエンス
素っ裸になって野山で独り生きていく覚悟がないのなら
服を着て
まあ何とかやっていくしかない
高層ビルの綺麗なオフィス
ゴミ溜めの掃除
どっちで金を稼ぐのがいいかはっきりしてるはずだ
なんせアンタが選べるんだから
希望がそんな簡単に叶うかだって?
そんなことを口にする奴に用はない