詩『皿』

全部洗ったつもりだったのにテーブルの上に一枚残ったお皿
を見て私は


何してんだ
めんどくさ
もういいや
とすぐに洗うことを諦めて
違うことをしようとしたけれど
ふと気になってテーブルを振り向き
そのお皿が私の中の何かを象徴しているという考えに囚われる


じっと見つめて
お皿と私を結びつけるものがないかと思い


思い


なくて
やっぱりそんなわけないよなと言いきかせる


悲しいことがあったときに雨が降るなんて嘘だ