詩『一分か二分の優しいおじいさん』

向こうから歩いてきたおじいさんに
道を教えてもらい
とても優しかったとき


家族がいて友達がいて
連れ添って何十年の奥さんがいるにおいがしたとき
このおじいさんになりたいと思う


たまたま機嫌が良かっただけかもしれないけど
道を教えてもらう間の一分か二分かの関係だけど
私はおじいさんのことを全然知らないのだけれど


から


私はその一分か二分かの間のおじいさんになりたい