詩『どうもしない』

気分のいいときだったら気にならないような
何かつまらないことが続いて
終わりにしようと思っても
次に考えるのは終わらない理由で


じゃあ終わらせたくないかというとそうとも言い切れず
さっき自分が本気で終わらせようとしていた記憶はちゃんとある


そしてさっきから今になって
さっきの本気が本当だったのか疑うことをしてみる
だって記憶だし
今じゃないし


そんな一人屁理屈
一人揚げ足取りをして
結局自分がどうしたいのか全然分からなくなり
どうして分からないかと考えると
停滞しているから
と簡単に分かってしまう


でも
どうしたいか分かっているつもりのときの自分を思い返すと実は
どうしたいか分かっているというよりも勝手に進んでいた感じ


動く歩道の上で歩いていたあほ面の自分のことを考えると
どうしたいか分かっていたことなんて今まで一度もなかった気がしてきて
気持ちは沈みかけたけれど


誰だってそんなものかもしれない
と自分以外の全ての人を道連れにして気持ちを保った
つもりになって


皆もこうやって気持ちを保っているのかもしれない
とどんどんいいように考えて
とりあえずよく分からないからもうちょっと続けようと思えて
考えることをやめて
ああお腹減ったな何か食べたいなと思ったのは
間違いなく自分がしたいことだったから驚いた