詩『プール』

忘れられなくて辛いことがあるとする
でも忘れられないって言っても
辛いって言っても
その中で俺はときどき
大いに笑っている
大いに怒っている
大いに楽しんでいる


一番
人生でいっちばん辛いことがいつまでも更新されないから
全く同じことで悩んでんだ
それがとんでもない不幸のように感じちまうんだ


俺は
新たな辛さに
頭から突っ込んでやる
カナヅチのくせに泳げると勘違いしてプールに跳び込むみたいに
不敵に笑って
どっかんと


と書きながら思ったんだが
プールの底で頭を打って
血だらけになったりしたら
結構笑える気がするな