詩『右を向くと左が見えないのにはもううんざりする』

俺たちは色んなことを見ないままに信じてるけど
全部見て回るには命がいくつあっても足りないくらいに
この小さな世界でさえ大きすぎる


さて俺たちは何を根拠に信じているのか
誰が言ったことなら信じられる?
経験豊富な百戦錬磨?
知識豊富な理論派?
優しい奴?
ただの喋り上手な奴?


違う
俺たちは誰も信じていない
信じてるのは
ただの大多数だ
多数決だ
人海戦術


真実か確かめもせずに知ったかぶりを繰り返し
それを口にすることによって何か身についたような気になっている


そんな奴らを見ていていらいらしてるくせに
気づけば自分も奴らと同じだった


耳と口を塞いで生きていきたいという夢は両手が塞がるという理由で儚くも散った